「グロールフィンデル」


部屋の扉をバタン。


「・・・いきなり来るの止めてくれませんかね」


羽ペンをコトリ。


「デコロンドが潰れた。酒の相手をせい」


右手に酒瓶4つ。


「まだ昼時ですが」


頭に手をやり溜息1つ。


「酒を飲むのに、朝も昼も夜も関係ない」


勝手に寝台にドサリ。


「仕方ないですね。手に持ってるのだけですよ」


寝台の先客の隣にポスン。


「この酒は甘すぎるな。どこのだ?」


綺麗な彫刻が施されたグラスに。


「それはエルロンドの秘蔵の酒です。後でどうなるか」


トポトポと赤い液体を注ぐ。


「お前も共犯だろうが」


口の中に甘い香りが広がる。


「それも、そうですね」


隣の方の頬が少し赤くなって。


「お前の髪は太陽の下だと、透けてしまいそうだな」


潤んだ瞳に私の髪が映る。


「貴方の髪は、この世の全てより美しいです」


目がピタリ。


「・・・よくそんな恥ずかしい言葉を口に出来るものよな」


ニヤリと笑って酒をグイ。


「事実です。昼から私をその気にさせるのも事実です」


グラスを近くのテーブルにコトリ。


「さかっているのか。昼から」


それにならって隣の方もグラスをコトリ。


「貴方のせいです」


口付けた唇は甘い酒の味。


「口直しさせてくれ。甘すぎて堪らん」


首に手を回し誘う緑の王。


「私も甘いですよ。それでも宜しいので?」


答えは唇に当たるほのかに暖かいもの。


「お前の味に染まるまで」


キスをしろ。


「では。私の味に染まるまで、離しません」


キスをします。


















グロスラ。裂け谷で。

エルロンドは甘党。スランドゥイル様は辛党。
何となく、そう設定。(笑)

ケレブリアンと一緒にいたら甘党になりそうなのですよ。
彼女は甘い物作るの大好き。いつもエルロンドに食べさせる。
えぇ。強制的にですとも。












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